ちゅーぼーシミュレーターCHUBO SIMULATOR 無料診断をはじめる
搬入・設置

厨房機器の搬入と設置
搬入経路の測り方と追加費用が出る5つの場面

厨房機器は「買えたけれど入らない」が起こります。しかも大型機器は寸法違いを理由にした返品ができないことがほとんどです。測る場所は5か所。内見のときに済ませておけば防げます。

最終更新:2026年7月28日/掲載内容は一般的な目安です。最終的な判断は所轄の窓口や施工業者にご確認ください。

結論測るのはこの5か所

機器の外寸(W×D×H)だけを見て発注すると失敗します。置き場所に届くまでの最も狭い場所が、入れられる機器の上限を決めます。

測る場所測る寸法見落としやすい点
① 建物の入口・店舗の入口有効幅・高さドア枠の内側で測ります。ドアの厚み分だけ狭くなります。取っ手も干渉します
② エレベーター間口・奥行・かご内高さ・積載量扉の間口とかご内寸は違います。天井のパネルも高さの制約になります
③ 階段幅・踊り場の寸法・手すり位置踊り場で機器が回せるか。ここで詰まる例が最も多い箇所です
④ 廊下の曲がり角幅・角の内側寸法直線で通っても、90度の曲がりで対角線の長さが効いてきます
⑤ 厨房内の天井高と梁天井高・梁下・照明や配管の出っ張り縦型冷蔵庫は立てた状態で運びます。梁下が低いと通りません
寸法違いは返品できないと考えてください

業務用の大型機器は受注生産や取り寄せが多く、「入らなかった」を理由とした返品・交換に応じてもらえないことが一般的です。搬入経路の確認は購入前です。順序を間違えると、置き場のない機器が手元に残ります。

手順測り方と、引いておく余裕

実測のコツ

  • いちばん狭いところで測る。ドアなら枠の内側、廊下なら消火器や配管が出っ張っている位置。
  • 高さも測る。入口の上枠、階段の天井、エレベーターのかご内高さ。ここを忘れる人が多い箇所です。
  • 写真を撮る。寸法を書き込んだ写真があれば、業者と認識を合わせられます。
  • 梱包状態の寸法で考える。納品時は養生材が付いており、外寸より一回り大きくなります。
余裕の目安

実務では、機器の外寸に対して幅・高さともに数センチ以上の余裕を見て判断します。人の手が入るスペースも必要なためです。ぴったりの寸法は「通らない」と考えたほうが安全です。斜めにすれば通る場合もありますが、重量物では現実的でないことがあります。

置き場所そのものの寸法も確認する

通ることと、置けることは別です。冷蔵庫や製氷機は放熱のために背面・側面に隙間が必要で、機種ごとに指定があります。壁にぴったり寄せると冷えにくくなり、故障の原因にもなります。 扉の開き方向、引き出しの引きしろ、点検口の位置も、置いてから気づくと動かせません。

機器を並べたときの通路幅の考え方は 厨房レイアウトと通路幅 にまとめています。

無料・登録不要・5分 診断結果に、機器の外寸(W×D×H)が出ます。 業態・席数・メニューから必要な機器を割り出し、それぞれの外形寸法を表示します。内見のときにこの数字を持っていれば、入口とエレベーターの実測値と突き合わせて、その場で判断できます。 厨房機器と寸法を無料で診断する 物件を決める前に確認しておきたい項目です

費用追加費用が発生する5つの場面

見積もりに「搬入費」と一行だけ書かれている場合、次のような条件は含まれていないことがあります。現地調査の前の見積もりは、あくまで仮の金額です。

  • 1. 階上げ(人力での上げ下ろし)/エレベーターに載らない、または無い場合。作業人数が増え、重量物では大幅な加算になります。
  • 2. クレーン・ユニック/窓や開口部から吊り上げる場合。道路使用の手配が必要になることもあります。
  • 3. 建具の一時取り外し/ドアや窓枠を外して搬入し、復旧する作業。
  • 4. 夜間・早朝作業/商業施設やビルで搬入時間帯が指定されている場合。
  • 5. 駐車・荷降ろしの制約/トラックを止められず、台車で距離を運ぶ場合。
ビル・商業施設は「搬入ルール」を先に確認

使用できるエレベーター、搬入可能な曜日と時間帯、養生の指定、事前申請の要否。管理会社ごとに決まりがあります。当日になって搬入できなかったという事態は、この確認漏れで起きます。

対処入らないときの3つの逃げ道

1. 分解して搬入できる機種を選ぶ

大型の冷蔵庫やシンクには、現地で組み立てる前提の機種や、脚・扉を外して寸法を落とせる機種があります。発注前にメーカーへ確認してください。作業台やシンクは、天板と脚を分けて搬入できるものが多くあります。

2. サイズを一段落とす

たとえば縦型冷蔵庫を1台の大型から、小型2台に分ける。合計容量を確保しつつ、1台あたりの寸法を落とせます。故障時に全滅しないという副次的な利点もあります。

3. 配置そのものを見直す

通れない場所を通らずに済む配置に変える。厨房の入口に近い側に大型機器を置き、奥には小型機器を配置する、という考え方です。図面の段階で搬入経路を織り込んでおけば、そもそも起きません。

工程設置と接続は別の工程です

「搬入した」と「使える状態になった」の間には、次の作業があります。見積もりでどちらまでを含むかを必ず確認してください(→ 見積書の見方)。

工程内容担当
搬入荷降ろし、店内への運び込み、開梱、養生の撤去運送・機器業者
据付設置位置への配置、水平(レベル)調整、固定機器業者
ガス接続ガス配管との接続、漏れ確認、点火確認ガス事業者・有資格者
電気接続専用回路への結線、アース、動力の結線電気工事士
給排水接続給水・給湯・排水の接続、トラップの設置設備業者
試運転冷却の確認、製氷の確認、排水の流れ機器業者
冷蔵・冷凍機器は、置いてすぐ使えません

横倒しや傾けた状態で運んだ場合、冷媒とオイルを落ち着かせるため設置後しばらく置いてから通電するよう指定されている機種があります。さらに庫内が設定温度まで下がるにも時間がかかります。開店前日の搬入は避けて、余裕を持った日程にしてください。

印刷して持って行く搬入経路チェックリスト

  • 建物入口の有効幅・高さ(ドア枠の内側で実測)
  • 店舗入口の有効幅・高さ。ドアは外せるか
  • エレベーターの扉の間口/かご内の間口・奥行・高さ/積載量
  • 階段の幅、踊り場の寸法、手すりの出っ張り
  • 廊下の曲がり角の内側寸法
  • 厨房内の天井高、梁下の高さ、配管やダクトの出っ張り
  • 床の段差。台車が通るか
  • トラックを止められる場所と、荷降ろしから入口までの距離
  • 搬入可能な曜日・時間帯(ビルや商業施設の場合)
  • 置き場所の寸法と、放熱に必要な背面・側面の隙間
  • 扉の開き方向と、引き出しの引きしろ
見積もりまで無料
図面の段階で、搬入できる構成かを確認する。

厨房図面の作成依頼  /  ちゅーぼーラボ

作成料 33,000 税込 面積・プランに応じて変わります。お見積りの提示までは費用がかかりません。金額をご確認いただいたうえで、お申し込みをご判断いただけます。

搬入の失敗は、機器を決めてから経路を測るという順序で起こります。実測した経路の寸法を先に条件として入れて機器を選べば、入らない構成にはなりません。分解搬入できる機種への差し替えも、図面の段階なら費用なしで検討できます。

  • 搬入経路を前提とした機器選定/通る寸法の機種に絞って提案
  • 機器リスト/外形寸法(W×D×H)と重量を一覧化
  • 厨房レイアウト図/放熱の隙間・扉の開き方向まで踏まえた配置
搬入を踏まえた図面を依頼する 診断結果をお持ちでなくてもご相談いただけます。

よくある質問

厨房機器が搬入できなかった場合、返品できますか?

業務用の大型機器は取り寄せや受注生産が多く、寸法違いを理由とした返品や交換には応じてもらえないのが一般的です。搬入経路の確認は購入前に行ってください。

搬入経路はどこを測ればよいですか?

建物と店舗の入口、エレベーター(扉の間口・かご内寸・積載量)、階段の幅と踊り場、廊下の曲がり角、厨房内の天井高と梁下の5か所です。いずれも最も狭い箇所を実測し、機器の外寸に対して数センチ以上の余裕があるかを確認します。梱包材の分も見込んでください。

エレベーターがない2階の物件は不利ですか?

階上げの作業費が加算されます。重量物では人数が増えるため金額も大きくなり、階段の踊り場で回せない機器は物理的に上げられません。分解搬入できる機種を選ぶ、サイズを一段落として台数で分けるといった対応が必要になります。

冷蔵庫は設置したその日から使えますか?

傾けて運んだ機種では、冷媒とオイルを落ち着かせるために設置後しばらく置いてから通電するよう指定されていることがあります。加えて庫内が設定温度まで下がる時間も必要です。開店前日の搬入は避け、余裕のある日程を組んでください。

さらに詳しい質問と回答は よくある質問ページ にまとめています。

まとめこの記事の要点

  • 測るのは入口・エレベーター・階段・曲がり角・天井高の5か所。最も狭い場所が上限を決める。
  • 寸法違いは返品できない。確認は購入前に行う。
  • 実測に対して数センチ以上の余裕を見る。梱包材の分も込みで考える。
  • 階上げ・クレーン・建具の取り外し・夜間作業は追加費用。現地調査前の見積もりは仮の金額。
  • 入らないときは分解搬入できる機種・サイズを落として台数で分ける・配置の見直しの3択。

搬入は、開業準備のなかで最も単純で、最も取り返しがつかない工程です。メジャー1本で防げる失敗なので、内見のときに5か所を測って写真に残しておいてください。

この記事を書いた人

ちゅーぼーシミュレーター 運営者

業務用厨房レイアウト設計/実務10年

  • HACCPコーディネーター
  • 二級管工事施工管理技士

業務用厨房のレイアウト図作成に10年従事。ラーメン店・カフェ・居酒屋・焼肉店・キッチンカーなどの個人店舗から、セントラルキッチンや学校給食施設まで作図を担当してきました。 現在は、その実務で使っていた機器選定と設備容量の基準をデータベース化し、本サイトの診断ロジックとして公開しています。

詳細プロフィールを見る